情報処理安全確保支援士になるメリットとデメリット

情報処理安全確保支援士でない方が、情報処理安全確保支援士になった場合のメリットとデメリットについて書きます。

情報処理安全確保支援士とは

IPA(情報処理推進機構)が実施する「情報処理安全確保支援士試験」に合格した後で、情報処理安全確保支援士として登録を受けるための申請をして受理された方を指す名称(国家資格)です。 IPAの情報処理技術者試験と位置づけが異なるため、別の名前で試験を実施していますが受検方法等は同じです。国家資格としての取得のためには登録手続きが追加で必要です。

以下に説明があります。
国家資格「情報処理安全確保支援士(登録セキスペ)」とは

法律は以下で読めます。
情報処理の促進に関する法律

メリット

情報処理安全確保支援士は国家資格ですので、日本国内においてはある程度の知名度があり、信頼も得られます。
発言の説得力が増したり、相手の信頼を得やすくなる可能性があります。

3年間のうちに1回受講する必要のある研修(実践講習または特定講習)において、情報処理安全確保支援士同士の交流の機会があります。
集合型の研修(オンライン含む)であり、他の受講者と交流できる場合があります。

情報セキュリティ監査人補の資格取得の特例を受けて、簡単に資格取得することができます。
受講期間が通常5日間のところ、1日だけで済みます。

情報セキュリティの専門家として自信がつきます。国家資格でもあり、日本国内では認知度がある程度高いと思います。
また、発言に責任を持つような意識が芽生えるので、成長にもつながると思います。

情報処理安全確保支援士が担当することを求める案件に対応することができます。
入札条件等として制限がある場合があります。

情報処理安全確保支援士会に入会することができます。

デメリット

資格の登録、維持に費用と時間が掛かります。
資格維持のためには毎年受講が必要な共通研修と、3年に1回の受講が必要な実践講習または特定講習があり、どちらも有償です。
IPAが実施する研修を受講する場合、共通研修が20000円/1回、実践講習が80000円/1回のため(2021年時点)、3年で140000円必要です。 また、初回登録時にも費用が掛かります。これらの費用を所属組織が負担してくれる場合もあるかもしれません。

研修については以下に説明があります。
情報処理安全確保支援士(登録セキスペ)の受講する講習について

費用負担が結構大きいので、個人で負担する場合には資格取得を躊躇する理由になるかもしれません。

国際的な知名度が低いです。
国際的な知名度が必要な場合はCISSP等、他の資格取得を目指した方が良いと思います。